Be bolder studying atmosphere!
About
WELCOME!
雲は宇宙からも見える地球大気の大きな特徴です。雲は大気の条件や微細過程に依存して形成され、雨や風を引き起こし、太陽や地球の放射過程等を通して地球規模のエネルギーバランスにも影響を及ぼします。大気は生活に身近な現象から地球規模の気候変動まで幅広く関わります。この幅広い大気現象を解明し、自然災害に対する防災・減災や気候変動予測へつなげることをテーマに研究を進めています。
HOW?
自然科学はものを観るところからはじまります。観測することはとても大切です。身近な気温・湿度の測定から人工衛星を用いたリモートセンシングまで多種多様な観測手法があります。観測した結果の解析には計算機を用います。さらに解析結果をもとに、数値シミュレーションを用いて観測結果の検証を行ったり、詳細な物理過程の解明に挑んだりします。
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地学系の学生・教員があつまる地学ゼミ、教育学部の気象研究室と合同で開催する大気ゼミの2回を毎週実施しています。研究に取り組むにあたって基礎知識習得のため研究室では専門書の輪読を行っています。また、計算機の使用方法やプログラミング技術を身につけるためのクエストも準備しています。みなさんも研究室に参加して気象学・気候学について学んでみませんか?
関連授業
関連講義:座学
大気科学I・II (学部2,3年生向け)
気候変動概論I・II (学部2,3年生向け)
複合系気候科学I・II (大学院生向け)
関連講義:実験系
地球科学実験 (学部1年生向け)
環境リスク共生演習 (学部2,3年生向け)
得られるもの
自然科学への興味と楽しさ
地球流体力学の基礎
基礎的な大気観測方法
計算関連へのご招待
Linuxマシンの取り扱い
プログラミング (主にPython, Fortran)
流体の数値シミュレーション
並列計算手法
Curiosity is top
卒論テーマ例
気候変動下における全球規模の台風発生変化
神奈川県における局所的大雨事例の将来変化予測
機械学習を用いた台風の種の検出手法開発
室内実験に基づく数値モデル内雲生成過程の検証
先端を創れ
2021年新設!台風科学技術研究センター (TRC)
当研究室ではTRCにも参加して台風に関する研究を進めています。
2022年新設!富士通-横国大スモールリサーチラボ
富士通様との共同研究としてAI・HPCに関する研究を進めています。
よくある質問
- フィールドワークはできますか?
できますが多くはありません。観測プロジェクトがあるときには増えます。観測プロジェクトがなくても
多くの観測データや再解析データが公開されており、それらを用いて研究を進められます。
- プログラミングした経験がありません。
大丈夫!みなさん初めてです。当研究室ではLinuxというOSの
パソコンを使い、みんなで助けあいながらプログラミングを進めています。
- 就職先はどちらですか?
すみません。新設研究室ですのでまだ先例はありません。業界を見渡すと電力、通信、旅客、保険、
コンサル系をはじめ幅広く一般企業にご就職されてます。気象庁や民間気象会社も就職先の例です。
- 気象予報士の資格は取れますか?
当研究室に参加したから資格が取れるということはありませんが、現在週1回、気象予報士資格を
お持ちの方が資格試験のためのセミナーを開いてくださっています。
卒業研究・修士研究例
- 卒業論文:関東地方周辺の平野部と山岳部における極端降雨に対する地球温暖化の影響の違い
降雨に対する地球温暖化の影響は地域ごとに異なる。また降水量は地形の影響を受ける。本研究では関東周辺の
平野部と山岳部を対象として、地形による降雨に対する地球温暖化の影響の違いを調べた。21世紀末の将来気候では
平野部と山岳部ともに極端降雨の降水量は増加傾向であるが、将来増加率は山岳部の方が低かった。
その原因は山岳部南側の山地による地形効果で水蒸気が内陸まで供給されにくいことが一因であると考えられる。
- 卒業論文:2021年7月の東海・関東大雨事例における地形の影響について
私は関東地方の大雨と地形の関係性については研究しています。九州や四国地方で発生する大雨(線状降水帯)は、
地形の起伏と密接に関係があり、研究が進んでいます。しかし、その他の地域では研究が進んでいないため、
私は関東地方の大雨を対象とし、地形の観点から大雨のメカニズム解明を目指しています。
- 卒業論文:雲粒核濃度の増加に対する台風強度の応答について
私はエアロゾルによる台風強度の応答についての研究をしています。エアロゾルによって台風の気圧や風速が
弱まることが近年の研究で分かってきています。ですが、なぜ弱まるのかはまだ分かっていないので、
数値シミュレーションを用いて解明することを目指しています。
- 卒業論文:2019年台風Faxaiの初期渦形成過程についてのシミュレーション研究
台風って上から見ると渦巻いてますよね?台風は大きな渦なのです!しかし、この渦を形成する発生過程について、
詳しく解明されていないんです。私は台風の発生過程について数値シミュレーションを用いて研究しています。
うずうずしてきましたか?
- 計画中:XAIを用いた熱帯低気圧の強度と雷活動との関係の気象学的解析
「AI × 台風 × 雷…ん?台風と雷?何かあんまり関係なさそうだけど?」って思ったそこのアナタ!
実は台風の内部で雷は頻繁に発生しているのです。未だ全容が掴めていない台風と雷の関係について、
XAI(説明可能AI)を用いて解析することで新たな知見が得られないか?台風と雷にはどのような相関があるのか?
明らかにしたい!そんな思いで、今日も研究しています。
- 計画中:将来気候における台風の変化とその対策
現代において、たびたび大きな被害を出している台風。その強度が、温室効果ガスによって増す可能性が!
しかし、将来の台風についてまだ詳しいことは分かっていません。高解像度なシミュレーションの結果を用いて、
台風による被害を小さくするために、将来台風がどのように変化するのか、詳しく研究しています。
- 計画中:東京国際空港周辺における晴天乱気流の気候変動に伴う変化
飛行機に乗っている時機体が揺れ、安全だとアナウンスがあってもなお怖いと感じた経験はありませんか?
機体を揺らす原因となる乱気流の中でも、特に危険なのが「目には見えない」晴天乱気流という現象です。
私は、この現象が気候変動に伴って将来どのように変化していくのか、日本最大の空港である東京国際空港周辺を対象とし、
研究しています。フライトをより安全で快適なものにするために、ほんの少しでも貢献することが今の目標です!
- 計画中:都市部における夏季の局地的大雨発生に対する都市効果の将来変化
夏の暑い日の午後、突然空が真っ黒な雲に覆われるとともにものすごい勢いで雨が降ってくる、
といった現象を目にした経験はありませんか?ゲリラ豪雨とも呼ばれるこの現象は、都市部の気温が周囲よりも
高くなるヒートアイランド現象によって助長されています。地球温暖化に伴い、ゲリラ豪雨の発生頻度は更に
増えるとも言われていますが、驚くことに将来の気候条件で発生するゲリラ豪雨にヒートアイランド現象は
関係していないのではないかということが明らかになりました。しかし、その詳細な物理メカニズムは未だ
明らかになっていません。私は、ヒートアイランド現象のような都市効果とゲリラ豪雨の関係性が地球温暖化に
伴って将来どのように変化していくのかを研究しています。
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